日本でイメージする昭和の短いブルマーは、日本独自のもの。
装飾性と機能性を両立した素晴らしいデザインです。
ブルマー×自転車は、当時定番の組み合わせでした。
Lはレングスで、ベルトから裾のタブまでの全長です。
当時のブルマーもゴムが入っており履きやすくなっています。(当時それが、どれほどの革新的な出来事だったか!)
太ももやお尻のふくらみを上手くカバーする設計です。
それでは、製作した実物と共に【ブルマーの魅力】を紹介していきます
くすんだサックスブルーの生地で製作。
厚みはなく薄めですが、ハリとコシのあるオリジナルウール生地でつくってみました。
テロテロとしたダレる生地よりは、薄くてもハリやコシのある生地でつくった方がブルマーのデザインを活かせると思います。
フロントには計8本のタックが入ります。
このタック、位置によって明確に分量が変えてありました。
中心のタックだけが大きく折られて、外側のタックは小さく折られています。
そのため、ふんわりと太ももを包み込んで、上手く体型をカバーしてくれるのです。
前後で巧みにタックを調整して、脚を美しく魅せようとしているのが伝わってきます。
19世紀において、女性が脚を露出するのはNGでした。
当初ブルマーは、中々受け入れられない時期がありましたが、このような努力の結果が19世紀末のブルマーの普及に繋がったのでしょう。
後ろウエストには、ゴムが入ります。
屈んだりすると、ちょうどこの部分が身体から離れて、下着が見えてしまうことがありますよね。
恐らく、そのような状況を防ぐためにゴムが入れられたと推測できます。
もちろんお好みで、ウエスト全体にゴムを入れてもいいでしょう。
または、紐を通して前で結んでも格好良くなりそうですね。
裾はタックではなく、ギャザー始末になっています。
脇にはスリットが設けられ、タブで固定できるようになっています。
脚が覗く部分は、非常にエレガントな仕立てになっている印象を受けます。
このブルマーは、股の部分に縫い目がないんです。
縫い目がないので、自転車のサドルにまたがったとしても、股に違和感を感じづらいでしょう。
同時に、脚を動かすための運動量としても大きく貢献しています。
見えないところにもデザインが行き届いていますね。
イラストを見るだけでは分からなかった、こだわりの仕立てが随所に発見できました。
当時のブルマーを考えた方に拍手を送りたいです。
貝釦をつかって、アクセントにしてみました。
オリジナルには付いていませんでしたが、やはりポケットがあると便利ですのでつくってみました。
カジュアルなブルマーを上品な印象にアレンジしています。
いまみても可愛いですよね。
お尻のたっぷりとしたボリューム感がブルマーの特徴のひとつです。
この方は敢えてサイズ3を選んでいますが、サイズ1でも充分に履けます。
もう少しスッキリ履きたい方は、サイズ1を選んでも良いでしょう。
これは真似したくなりますよ!
なんと、ブルマーを長ズボンにアレンジ!
「ただそのまま丈を伸ばした」そうです。
ボリューム感が素敵なズボンになりました。
Le Chalet du Cycle, Jean Beraud, 1895 |
そのほとんどがブルマーを着用しています。
現代において、こんな格好で自転車に乗ったら、注目の的ですね。
薄手ですが、ハリとコシがあります。
金具には1914年11月24日の特許取得の刻印が押されています。
彼女の活躍もあって、ブルマーは20世紀初頭まで、女性の新たなカジュアルウェアとして流行したのです。
FIDM Museum 1895 |
全身花柄!
いったいどんな方が着ていたのでしょうか。気になります。
もちろんブルマーを履いています。
履きやすくてエレガントなズボンになっています。
友人の分のブルマーも完成しました◎
— 五條 綾 (@aya_the_strange) April 4, 2024
型紙は半・分解展 長谷川さん(@rrr00129)
自分のはボタンホール手縫いでしたけどとても・・・という感じなので友人の分は洋裁教室でホール空けてきた🪡 pic.twitter.com/msL1PxtkxK
半分解展の型紙でブルマー作りました。めっちゃ可愛い🥰リボンも付けちゃった。 pic.twitter.com/xbAT2UWu9W
— 夜色椿 (@yoruiro_tubaki) March 8, 2024
というわけでサイドスカラップボタンブルマー完成です。お疲れ様でした。例によって図々しくもまた長谷川さんのイベント(ヴィクトリア朝のドレス展)に持っていくと思います。2着ある予定です。売れなかったら自分のにします😂 pic.twitter.com/M8CZMDxujL
— Ars Magnifica (@ars_magnifica) April 2, 2024