Storm Coat

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Storm Coat(ストームコート)
第二次世界大戦 イギリス陸軍 特報バイク部隊が着用したコートです









多くのデザイナーたちにリプロダクションされてきた不屈の名作
それがイギリス軍のストームコートです

このコートの正式名称はDispatch rider coatディスパッチライダーコート)といいます

Motocycle coat(モーターサイクルコート)と呼ばれることも多く、その名の通りイギリス軍のバイク部隊が着用したコートなのです

悪天候に対応した設計になっていることから、ストームコート(嵐のコート)の異名が付いています
半・分解展においてはストームコートという名称を用いて紹介します



ストームコートは、コートにしてコートにあらず
実は「ツナギ」に変形するギミックを搭載しているのです

上記写真の通り、コートの裾部分がズボンに変形します

ズボンにすることでコートの裾が、ばたつくのを防ぎ、快適にバイクに乗れるようになっています




格好いい見た目と、考え抜かれたディテール
デザインと機能を両立させたイギリス陸軍、至高の1着です

「半・分解展の型紙」のなかで、コート入門編としても最適な1着だと思います
パーツ数は多いですが、ほぼ直線的な縫い目で構成されているので、洋裁初心者でも気合いを入れて取り組めば完成させることができます


ストームコートの胸囲は、大きめの設計になっています
ガバっと着るのが格好いいコートです

まずは、ご自身の胸囲にメジャーを当てて、ヌード寸法を出してみてください
胸囲のヌード寸法から「+20cm」前後のサイズを選ぶのがオススメです


例えば、ヌード寸法が83cmの場合は、サイズ0またはサイズ1
94cmの場合は、サイズ2または3
100cmの場合は、サイズ3または4がピッタリです

迷われた場合は、大きい方のサイズを選ぶと良いでしょう

サイズ選びで迷った時は、問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください



ぜひ、サイズ選びの参考にしてください


作例:厚手で固いウール素材



作例:ほど良い厚みで柔らかなウール素材



作例:やや薄手で柔らかなウール素材


上記3つの写真は、すべてウールフラノ素材で製作しました
素材の厚みでバックスタイルの「ドレープの表情」が大きく変わります

この美しいドレープも、ストームコートの魅力のひとつです


製作時の参考にされてください。


156cmの女性「サイズ1」を着用
ジャストサイズです
素材は薄手でハリのあるモヘアウールです








ストームコートは元々が大きめのつくりなので、少し肩を落として着るくらいがちょうど良いバランスです



172cm 62kgの男性 「サイズ2」を着用
ジャストサイズです







中にジャケットを着る余裕もあります
もう1サイズ上げて着てもリラックス感がでて、こなれた雰囲気になるでしょう



下記動画では、ストームコートの魅力を詳しく紹介しています
特殊なディテールの使い方など、製作時の参考になると思います






Googleフォトに実物の詳細をまとめました
製作される方は、参考にしてください



胸に取り付けられた、真四角の形をしたポケットは、通称「マップポケット」と呼ばれます
名前の通り「地図」を折りたたんだ形に合うように真四角になっています
また、入れやすいように斜めに傾いているのも特徴です




ストームコートには、元々フロントを留める釦がありません
その代わりにバックルの付いたベルトが2個付いています

アイディア次第では、さまざまな着方をアレンジできるでしょう
 




この作例ではバックルも省略して、あえて「ガウン」のように羽織るデザインにアレンジしました
腰ひもを結んでフロントを固定します







衿先に釦とホール
を設ければ、スタンドカラーになるようにもアレンジできます
これは私のお気に入りのアレンジです 



ストームコートの袖口にはタックとダーツが入っており、コンパクトに設計されています

これは、コートの袖口ごと覆う「ガントレットグローブ」をするためです



裾をツナギに変形させ、ガントレットグローブを着用するバイク部隊




 1950年イギリス製のガントレットグローブ




ストームコートのコンパクトな袖口がすっぽりと収まります














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